武庫川流域圏ネットワークでは、2018年12月5日に発生した「津門川モルタル流出事故」で被害を受けた水生生物の復活を願い、津門川の自然再生に係る要望書の提出をはじめとした行政との連携や、専門家と連携した生物のモニタリングを継続しています。
◆日 時:2024年10月14日(月・祝日) 10時~16時頃(門戸厄神駅で解散予定)
(コープこうべ ゆとり生活館1F 西宮北口駅 北西5分、地図添付)
◆調査地点ほか
武庫川流域圏ネットワークでは、山陽新幹線の六甲トンネル内での工事に由来する水質汚染で津門川の魚類が大量死した問題(2018年12月)に取り組んでいます。その活動の一つとして、専門家の協力を得て、経時的な魚類生息調査を行っています。 2024年の調査は、2020年、2021年、2022年、2023年と同様の方法で行います。
調査地点:阪急神戸線の北側の津門川魚道から北方向に4地点(別紙参照)。
12時頃に、各自で昼食(ミニミニ水族館内での昼食は不可です。近所の公園などを利用ください)。
川の中に入るのは危険なので、見学と各自による目視観察が中心となります。
調査の全行程でなく、部分的な参加も可能です。
◆参加希望・お問い合わせ
mukogawaken.net (a) gmail.com あるいは、
090-7878-4307(山本)にお願いします。
【結果報告】
○ 2024年度の調査では、見学含め22名の参加がありました。
○ タモ網、サデ網、投網、仕掛け針、による採捕調査により、5科15種の魚類が確認されました。
→その他、周辺地点でのみ確認された参考記録を加えると、計18種が確認されています
○ 本年度の調査では、約15年ぶりに二ホンウナギとコウライニゴイが確認されており、魚類相の回復が感じられる調査結果が得られました
具体的な調査の成果は、今後なんらかの勉強会、報告会 等で発表していきます
昨年10月に改良工事が行われた西宮北口駅歩いてすぐの場所にある津門川の魚道において、2024年5月末の集中豪雨の影響により階段式魚道の間に設置した袋玉石の一つが流出しました。
その被害を受けて、兵庫県 阪神南県民センター西宮土木事務所 河川砂防課が、魚道の修繕および改良工事を実施しました。
今回は、流出した袋玉石を大型クレーン車で吊り上げて元に位置に戻し、アンカーボルトとロープで固定する作業が行われました。
また、昨年魚道の両端にロープ(20m)を設置していただいたところでしたが、武庫川流域圏ネットから生物の魚道遡上のためには麻状の太いロープの方がより望ましいと提案をさせていただき、ロープの交換を実現していただきました。
作業は8月10日(土)9時頃から実施され、袋玉石が元の位置に戻され袋玉石を固定するためにアンカーを打つ作業までを、現地立ち合いの会員が見学しました。工事は午後も行われ、魚道は綺麗に修繕されています。
(武庫川流域圏ネットワークからは会員3名が現場立ち合いを行いました)
兵庫県 阪神南県民センター西宮土木事務所 河川砂防課が実施する津門川魚道改良工事に対して、生物の視点からの希望伝達などの連携を行いました
【改良の内容】
・袋玉石を階段のプール各段に、計4個沈める。
・魚道の最下段部に、大きな石を8個沈める。
・ロープを、魚道の左右両端沿いに取り付ける。
これにより、底面を遡上するエビ・カニ・ハゼ科魚類などの移動を助けることを期待しています。
来年の生物調査結果が楽しみです。
(武庫川ネットの5名が、現場立ち合いを実施しました)
◆日 時:2023年10月9日(日)
◆集合場所:
西宮北口「ミニミニ水族館」北玄関 (コープこうべ ゆとり生活館1F 西宮北口駅 北西5分)
◆調査地点ほか
武庫川流域圏ネットワークでは、山陽新幹線六甲トンネル内での工事に由来する水質汚染で津門川の魚類が大量死した問題(2018年12月)に取り組んでいます。
その活動の一つとして、専門家の協力を得て、魚類生息調査を継続中。
調査地点:阪急神戸線の北側の津門川魚道から北方向に4地点(過年度と同様です)
調査結果は、以下の報告に取りまとめて公表しています
北川哲郎・山本義和・白神理平・細谷和海・高橋大輔・松沼瑞樹・菅澤邦明・阪本義樹・山本 稔.2024.2023 年における津門川の魚類相ならびに河川環境の現状.共生のひろば,19: 23-26.
◆日 時:2022年10月9日(日)10時
◆集合場所:
西宮北口「ミニミニ水族館」北玄関 (コープこうべ ゆとり生活館1F 西宮北口駅 北西5分)
◆調査地点ほか
武庫川流域圏ネットワークでは、山陽新幹線六甲トンネル内での工事に由来する水質汚染で津門川の魚類が大量死した問題(2018年12月)に取り組んでいます。
その活動の一つとして、専門家の協力を得て、魚類生息調査を継続中。
調査地点:阪急神戸線の北側の津門川魚道から北方向に4地点(調査地点は過年度と同様です)
調査結果は、以下の報告に取りまとめて公表しています
北川哲郎・山本義和・粟野光一・白神理平・三宅凛太郎・高橋大輔・細谷和海・松沼瑞樹・藤田朝彦・阪本義樹・山本 稔.2023.西宮市南部を流れる津門川の2001~2022 年における魚類相の変遷.共生のひろば,18: 16–17.
JR西日本による新幹線トンネル内での修繕工事において,工事中に大量のモルタルが津門川に流出し,魚類が大量斃死した事故(2018.12.5),およびその後に再度発生した原因不明の魚類大量斃死事故(2021.2.4)に関連して,私たちはそれらの影響を適宜調査してきましたが,その一環として,10月8日(金)に調査した結果の概要を報告(写真の掲載のみ)します。詳しい内容は,共同調査をしていただいている近畿大学の細谷先生から報告されますので,ご期待ください。
確認された斃死魚種は,コイ,フナ,ナマズ,ボラ,ニゴイ,タモロコ,オイカワ,カワムツ,ヌマチチブ,ゴクラクハゼ,スミウキゴリ, カワヨシノボリの12種だった。右下の写真は鰓を観察しているところ。死因が酸素欠乏や毒物の場合には,鰓にも影響が出ることが多い。
期日:2020年10月7日(木)11:00~16:00 晴
場所・調査地点:津門川(つとがわ)の上流域4地点
阪急西宮北口駅から,門戸厄神駅付近の富倉川(とみくらがわ)の最下流を含む
(第1回調査(20.7.2)結果の説明文中の図を参照)
調査メンバー:近畿大学津門川魚類調査グループ(団長:細谷和海近畿大名誉教授)
西宮市みどり保全課,ミニミニ水族館,武庫川流域圏ネットワーク,
にしきた住民チーム(津門川の自然を守る会,公同幼稚園他)
その他甲子園浜自然環境センターの協力を得た。
市民見学者の声:
「汚濁事故当時(18年12月),あそこにも,ここにもコイやウナギの死がいが多数あった」
「60年以上前から,水遊び・魚とりをしてきた街の宝物だった」
「朝夕の散歩をしながら,豊かな魚の復元を願っている」
「本当にアユが海から遡上しているのか?」
期日:2020年7月2日(木)13:30~18:00 晴
場所・調査地点:津門川上・中流部の阪急電鉄門戸厄神駅,西宮北口駅付近4地点
(下図参照)
調査メンバー:近畿大学津門川魚類調査グループ(団長:細谷和海近畿大名誉教授)
兵庫県西宮土木事務所,西宮市みどり保全課,武庫川流域圏ネットワーク,
にしきた住民チーム(津門川の自然を守る会,公同幼稚園他)
地域の要望に,工事始まる。
~魚道と植物育成地の改良~
2018年12月,新幹線六甲トンネル補修工事の汚濁水による環境汚染発生から,1年3カ月。
20年以上にわたり,地域住民・行政・研究者の連携で育まれてきた貴重な都市河川の生物環境の回復を願って,ささやかな手伝いが始まりました。初年度の予算規模は僅かですが,住民要望と行政との稀有な素早い連携、明るい話題として,会員の皆さまに速報します。
代表 山本義和
昨年12月5日,山陽新幹線六甲トンネル内での工事中に大量の汚濁水が西宮市の津門川に流入して,多くの魚類が死に至りました。武庫川流域圏ネットワークでは,種々の角度からこの問題に取り組んできました。事故発生の責任者であるJR西日本と(株)大鉄工業によって津門川の汚濁物質の回収作業が終了しましたので,今後は津門川で失われた「自然の回復」が重要課題と考えています。今回,津門川の河川管理者である兵庫県と,津門川が位置する西宮市に対して「自然回復を目指した河川改修要望書」を提出しました。